こんにちは。
今回は、日本の偉大な僧侶、弘法大師空海の宇宙観と密教について記事にしてみました。
記事を読んでいただくと、空海の思想が異なる時代や文化で生まれた思想との共通点を持っていることが分かります。
それでは、早速見ていきましょう。
空海の宇宙観とは
空海の宇宙観とは、無限の宇宙が全体として一つの統一された存在であり、その一部として私たちも存在しているという考え方です。
空海は、この統一的な存在を「真如(しんにょ)」と呼びました。真如は、すべての現象がそのままに表れる究極の真理です。空海は、真如を知ることが人間の最高の目的であると説きました。
空海の宇宙観とスピノザの神論
空海の宇宙観は、17世紀の哲学者バルーフ・スピノザの神論と共通点があります。
スピノザは、神を自然そのものと考え、全ての存在が神の一部であるとしました。
具体的には、スピノザは神を「自然自体」と呼びました。自然自体は、すべての現象がそのままに表れる究極の真理です。そして、スピノザは、自然自体を知ることが人間の最高の目的であると説きました。
空海とスピノザは、宇宙や存在の統一性に着目し、人々が本来の本質を理解することで幸福を得る可能性を説いています。
彼らの思想は、感情や偏見に惑わされず、理性的に物事を見ることが、真如や自然自体を知る道であると教えています。
空海の宇宙観とアインシュタインの理論
また、アルベルト・アインシュタインの相対性理論も興味深い共通点を持っています。
アインシュタインは、時間と空間が一体となった四次元空間を提唱しました。このアイデアは、空海の宇宙観とも一致します。
空海の考えにおいても、宇宙の全体性と相互依存性が強調され、個々の存在が一つの大きな統一体の一部であると考えられていました。
アインシュタインと空海は、現象の背後にある統一的な法則を追求し、深い洞察を得ようとした点で共通しています。
密教とアニミズム、八百万の神
さらに、空海の真言密教と日本のアニミズムとの接点も見逃せません。
アニミズムは、自然や物の中に神聖な霊的存在が宿るとする信仰体系です。八百万の神々もその一環です。
空海の思想と同様に、アニミズムも万物の存在が神聖な本質を持つと捉え、神秘的な統一を探求していると言えるでしょう。このような考え方は、宇宙の全体性を尊重し、自然との共感を大切にする空海の思想と共通の魂を感じます。
まとめ
弘法大師空海の宇宙観と密教は、古今東西の哲学や宗教と共通した要素を持っています。
バルーフ・スピノザの凡神論やアルベルト・アインシュタインの宇宙観、日本のアニミズム、八百万の神々と重なる部分があります。これらの思想は、宇宙や存在の本質についての探求、全体性への感受性、そして個々の存在と統一的なつながりを探求する共通の願望を反映しています。
無神教と日本人は言われますが、わたしたちは古く縄文の時代から本当の真理を理解できる一番近い存在なのではないでしょうか。忘れてしまっている何かがDNAに刻まれているのかもしれませんね。
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